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This Question May Have Something Inconvenient, It's not Possible to Answer.

Time Will Make People to Forget Everything, 'Cause That's Why They're Human (2021)

2 channel video installation, Duration of video: 9 min 36 sec

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この質問にはお答えできません、不都合がありますので。時が経てば忘れるでしょう、人間だもの。 (2021)

 

エリック・サティの同じフレーズを840回繰り返す『VEXATIONS』(邦訳:いやがらせ)という楽曲にのせて

「この質問にはお答えできません、不都合がありますので。時が経てば忘れるでしょう、人間だもの」と歌う、ゾンビ化した人々を描いたストップモーションアニメーション作品。彼らは、歌いながら同時に段ボールで迷路を果てしなく再構築し続けている。

 

制作の背景には、日本のオリンピックや、所謂モリカケ問題、桜を見る会、国葬問題等に関する政治家や官僚の答弁の意図的な曖昧さや冗長さが、実験音楽の演奏に見えたことに由来する。私たちには、音楽やアートなどの表現は音楽家やアーティストが行うものであるという前提があるが、当然、政治家や官僚が行う発言やメディアへのプレゼンテーションにもある種の美学やイデオロギーは反映しているだろう。即ち、彼らが行っていることもまた、何がしかの表象であり表現なのだ。

 

実験音楽において、「美学」的に実践されていた時間的な緩慢さが、政治的にネガティブな意図をもって実際に表現されていることに衝撃を受けた。彼らにとって不都合な問題は、意図的に冗長で退屈に応答することで忘却を促し注意を逸らすことを意図しているようであった。

音楽やアートといった形式的フレーミングのみではなく、現実に意図をもって行われているスペクタクル(例えば国葬)や、その逆の注意を逸らす手法について、音楽やアートとして分析することこそは専門家に求められていると池田は考える。

 

※作品中のサティの『VEXATIONS』のドゥームメタルバージョンの演奏はcore of bells+杉本拓によるものである。